確定申告で医療控除を受ける!領収書を紛失した場合どうする?

 

『無い!!!!』

『いくら探しても、無い…。』

 

『確定申告で医療費控除をうけようと思って、病院、薬局の領収書をしまっておいたはず…。』

 

税務署に申告書だけ持って行って「私は、間違いなく医療費を払ったんです!!」って言ったって『お帰りください』だろうな…。

 

あるはずの領収書が無い!

 

それが出てこないと、戻ってくるはずの還付金が戻らない!!

 

もうこれはあきらめるしか、方法は無いのか!!!

 

いや!あきらめるのは悔しい!!

 

そこで背に腹は代えられず、領収書やレシートを失くしていても、医療費控除を申告できる方法はないか、必死で調べたのです。

 

そして、あきらめなくても医療費控除を申告することができる、ということがわかりました。

 

平成29年分の確定申告から医療費控除の提出書類が変わり、「医療費控除の明細書」または「医療費のお知らせ」をすることで、医療費の領収書の提出、提示が不要 になりました。(医療費の領収書は自宅で5年間保存が必要です)

 

平成29年分からの医療費控除の提出書類について、記事の最後にポイントをまとめてあります。

 

再発行を頼んでみる?

 

無いものは、やはりどんなことをしても無い!!

 

病院の領収書が見つからなくても、医療費控除を受けられるかどうかのギリギリの金額くらいなら、最悪あきらめることも…。

 

でも、医療費控除をあきらめるわけにはいかない!金額が金額だ!

 

『そうだ!ちょっと、待った!』

 

健康保険組合から送られてくる「医療費のお知らせ」なら、どうだろう?

 

「医療費のお知らせ」は、日付も金額も出ているから大丈夫だろうと思うのですが、実は申告には使えないのです。

 

医療費控除の申告に提出する領収書などは、「医療費を領収したものが、その領収をしたことを証明するもの」と所得税法で決められているからです。

(注)平成28年分までの医療費控除には「医療費のお知らせ」を提出書類として使うことは出来ませんが、平成29年以降は医療費控除の申告に「医療費のお知らせ」を提出することができます。

 

そこで思いつくのは、病院や薬局に行って領収書を再発行してもらえるように頼んでみる、という方法です。

 

領収

 

ですが、病院でもらう領収書には、たいてい「再発行することはできません」という注意書きが入っています。

 

領収証を再発行して、確定申告などで不正に、二重で使われたりする恐れもあるからです。

 

法律上も、病院や薬局には領収書を再発行する義務はないことになっています。

 

お願いしたら、再発行してくれる病院もあるかもしれませんが、断られることがほとんどです。

 

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証明書、年間領収書をもらう

 

治療や入院したときの領収書を失くした…。

 

領収書の再発行をお願いしてみたけれど、「できません。」と断られてしまった…。

 

それでも、あきらめる必要はありません。

 

考えられる方法としては、病院や調剤薬局が発行する「領収額証明書」や「年間領収書」というものを発行してもらうことです。

 

「領収額証明書」や「年間領収書」の場合は、毎回の領収書と違って発行してもらえます。

 

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ただし発行してもらうには、無料の場合もありますが、たいていは500円~1,500円程度手数料が必要になります。

 

この場合注意しなければいけないのは、申告して戻ってくる還付金の金額と、書類を発行してもらう手数料とのバランスです。

 

申告に必要な書類を、何ヵ所かの病院、薬局からもらわなければならない場合、手数料だけで何千円にもなることが考えられます。

 

医療費控除の金額
「かかった医療費-受け取った保険金等」
-10万円
(所得金額が200万円未満の場合は-5万円)

 

上の計算式で「10万円(所得が200万円未満の場合は5万円)」を超えた分が所得から控除されて、税金が還付されます。

 

この控除によって「還付」されるよりも、手数料が少なければ良いのですが、超えてしまうようでは無駄になってしまいます。

 

所得の金額とその金額に対する税率で、およその還付金の額を計算してみるなどして、判断したほうがよいでしょう。

 

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無くてもあきらめない

 

医療費控除は、過去5年までさかのぼって、申告することができます。

 

『そういえば…4年前に、けっこう医療費を払ったなぁ…』

『ざっと計算してみても、軽く10万円超えてるよぉ!!』

 

そんなふうに気がついて、いざ確定申告しようと思ったら…。

 

領収書は無いし、病院に問い合わせたけれど、「支払証明書」は出せないと言われてしまった…。

 

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こんな場合は、さすがに無理だろう…。

 

いいえ、まだ可能性はあるんです!

 

確定申告で医療費控除をうけるのに、入院や通院など受診したことがわかるものがまったく何も無いというのは、さすがに厳しいかもしれません。

 

病院や薬局の領収書、レシートではなくても、次のようなものがないか探してみましょう。

  • 領収書と一緒に発行される「診療明細書」
  • 医療費をつけている家計簿
  • 健保組合の「医療費のお知らせ」
  • 診察券

などです。

 

それぞれの書類は、病院や薬局が支払いを証明するものではありませんが、診療、診察を受けたことを、なるべくわかるようにするためです。

 

一部だけでも残っている領収書があれば、当然、それも含めて出来る限り集めます。

 

そして病院にかかったり、薬局を利用した日付と金額を、パソコンでも手書きでもいいので、一覧に整理します。

 

家族の分の医療費も含めて医療費控除を申告する場合は、その人ごとにわかるように分けていきます。

 

国税庁のホームページから、「医療費集計フォーム」というものがダウンロードできるようになっています。

 

医療費集計フォーム

 

領収書の数が多い場合は、これを使って 入力していくと、パソコン上で申告書の金額に入力数字が反映されるので便利です。

 

そして日付や金額の一覧、診察券、「診療明細書」などを持参して、管轄の税務署窓口に行きます。

 

そして「領収書」が見当たらないけれど、「明細書」など可能な範囲で証拠書類をそろえたので、医療費控除を受けたいという相談をしてみましょう。

 

それぞれの税務署、担当者の人にもよりますが、支払いの事実が確認できれば、医療費控除の申告を受けつけてくれる可能性は十分あります。

 

そのためにも、出来るだけ具体的に説明ができるように、可能な限り証拠になるもの集めて、見やすく整理して持参しましょう。

 

病院、薬局の領収書はとっておく

 

持病などで病院にかかることが多いという人は別として、年間で10万円を超えて、医療費がかかることは予想しにくいものです。

 

また、毎年、確定申告をしている人ならともかく、サラリーマンやパート、アルバイトの人などは、領収書やレシートをとっておくことが少ないかもしれません。

 

医療費控除の申告は期限が5年間あるので、「どこか」はわからないけど、確かにしまったという場合は、じっくり探すのも一つです。

 

ですが、一番は、家族の分も含めて、普段から病院や薬局、市販薬のレシートなどは、大きめの封筒を用意して入れておくことです。

 

そして、申告することになるかどうかは別として、一年は捨てずに保管しておくようにしましょう

 

平成29年分からの医療費控除の申告は?

 

平成29年分の確定申告から医療費控除の提出書類が変わり、申告のときには「医療費控除の明細書」を記入、作成して提出、医療費の領収書の提出、提示は不要になりました。

 

 

申告する分の医療費は、申告期限から「5年間」保存しておかなければいけません。

 

また「医療費控除の明細書」の代わりに、健康保険組合などが発行する「医療費のお知らせ」を提出することもできます。

 

平成29年分から平成31年分までの医療費控除は、①今までのように確定申告のときに領収書を提出して申告する、②「医療費控除の明細書」や「医療費のお知らせ」を提出して申告する、どちらの方法でも申告が可能です。

 

平成32年分の確定申告からはすべて、医療費の領収書を「5年間」保存し、「医療費控除の明細書」や「医療費のお知らせ」を提出して申告する方法になります。

 

医療費控除の領収書が不要に!?申告の提出書類が変わった?

 

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