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『ヨックモック』名前は知らなくても、生地をクルクルっと丸めて焼いたシガールを 一目見れば『あ!食べたことある!』という人、多いんじゃないでしょうか。
子供の頃にヨックモックのシガールをタバコの真似をして、口にくわえて親から怒られた…なんていう記憶ありませんか?
あと、シガールの入っていた缶、あれって家の中で物入れとして使われていた、いや、今も使われていたりしますよね。
そう考えると、かなり前からある定番のお菓子っていう感じですよね。
ヨックモックはデパート向けのお菓子の販売会社として1969年に設立され、あの葉巻のようなシガールが同じ年に発売されました。
1969年といえば…アポロ11号による人類初の月面着陸に成功した年です。まさに、ロングセラー商品ですね。
なんと!中東でバカ売れ!
ヨックモックは東京・青山が本店で、北は北海道、南は九州まで180以上の店舗があり、アメリカやタイ、台湾など海外にも出店しているんですね。
最近では、なんと!中東のアラブ首長国連邦のドバイでヨックモックがバカ売れらしいです。
あの葉巻型のシガール、国内では56本入りが一番大きいタイプですが、缶を6つ詰め合わせた120本入りも出来るそうです。
ドバイなどの店舗では、そんな大きい詰め合わせが100個、200個と注文されるのは、ざら!なんですって!
日本でも青山や銀座の店舗では中東からの旅行客が立ち寄って、『ショーケースの中のものを全部ホテルに届けて欲しい』なんていう“ケース買い”の実話があるとか。
このような、中東の富裕層の豪華な買い物風景が『中東へ出店してみよう』という決断のきっかけになったんだそうです。
イスラムの国では戒律によって、アルコールを口にすることが禁じられているので、甘いお菓子を好む人が多いことなどもバカ売れの背景にあるのかもしれません。
外国のお菓子に比べて、甘さ控えめ、繊細で上品な味がアラブの大富豪たちに好まれているんでしょうね。
よくありそうだけど、他にはない美味しさ
中東の大富豪もケース買いしてしまうヨックモック、たとえばあの『シガール』…
よくありそうなお菓子ですが、あのバターの風味など、ちょっと真似のできない味だと思いませんか?
シガールが誕生した当時、クッキーなどの焼き菓子は日持ちして流通の段階で壊れにくいように、マーガリンなどを使ってしっかり焼きあげたものが大半だったそうです。
バターをふんだんに使えばとても風味が良くなりますが、高価で日持ちがせず、繊細で割れやすいというのが難点だったからです。
そんな常識を覆して、お菓子として仕上がるギリギリの量までバターを使う。
そして、生地が繊細で割れやすいという欠点を、葉巻のように巻きあげて補強して出来あがったのが“シガール”なんだそうです。
ちなみに、バターなどの材料の配合には黄金比率みたいなものがあって、社内の機密情報になっているとか…。
また、現在では葉巻型のシガールも工場で生産されています。
誕生した直後は、焼きあがった生地を熱いうちに、職人さんが手で巻きあげていたんだそうです。
熱さで手を真っ赤にはらしながら…。
ロングセラーの美味しさを見なおして
今やデパ地下は、定期的にリニューアルを繰り返して、いろいろなお店が入れ替わり、しのぎを削っています。
スカイツリータウン、渋谷ヒカリエ、阿倍野ハルカス…新しいビルや複合施設が次々とオープン。
新しいスポットでは限定のスイーツが誕生したり、日本初上陸のお店もいろいろとオープンして、手土産などを選ぶときには目移りしてしまいますよね。
新しいお店の新しいスィーツも魅力的ですが、ちょっと面白い、感動的な誕生のエピソードを持ち、定番の手土産・贈答品として長く愛されてきたロングセラー商品を、あらためて選んでみてはいかがですか?
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