フィギュアスケートで使われたアノ曲!お勧めのクラシック音楽!

 

フィギュアスケートはいいね~!最高の演技だったな~!!」

「あのプログラムで使われてた曲は、何だっけ?クラシック音楽?」

 

フィギュアスケートの熱い演技にとても感動、そして「演技に使われていた曲、すごく良かったな~。誰の何ていう曲?」と思ったことはありませんか?

 

もう一度聴きたいと思うけれど、あまり馴染みのないクラシック音楽…。

 

曲名を知りたいと思って調べようとするものの…「誰だったっけ?バッハ?ベートーベン?」「交響曲?協奏曲?」という感じで、思い出せなかったりすることも…。

 

私もフィギュアスケートの素晴らしい演技に感動して、使われている曲がすごく気に入ったのですが、どうしても思い出せず、CDショップの店員さんにあれこれ説明して、CDを探してもらった覚えがあります。

 

フィギュアスケートのプログラムの曲には、けっこうクラシックが使われますが、どれも名曲ばかりです。最近のシーズンを中心に、フィギュアスケートで使われている、おすすめのクラシックの曲について、その曲と作曲家も含めて紹介したいと思います。

 

※記事中では、世界最大のレパートリーを誇るクラシック音楽レーベル「NAXOS JAPAN」のYoutube公式チャンネルから動画を使用させていただいてます。

 

羽生結弦選手SP 「バラード第1番ト短調作品23」

 

羽生結弦選手が2017/2018の平昌五輪シーズンSP(ショートプログラム)に選んだのが、フレデリック・ショパンの「バラード第1番ト短調作品23」です。

 

2015年、スペイン・バルセロナで開催されたGP(グランプリファイナル)で、自身の持つ世界最高得点を更新した演技でも使われていた曲なので、羽生選手もこの曲には、とても愛着があるのではないでしょうか。そして、この曲は羽生選手にとって、まさに「勝負曲」なのかもしれませんね。

 

 

フレデリック・ショパン(1810~1849)

 

前期ロマン派を代表するポーランド出身の作曲家。ショパンはピアニストとしても有名、「ピアノの詩人」と呼ばれていて、作品のほとんどがピアノの独奏曲です。

 

第一次世界大戦後、ショパンの故郷であるポーランドのワルシャワで創設された「ショパン国際ピアノコンクール」は、5年に一度、ショパンの命日である10月17日の前後3週間に開催されます。世界的に最も権威のあるコンクールのひとつで、世界中の若いピアニストの登竜門となっています。

 

「バラード第1番」のほかにも、ノクターン、幻想即興曲、ワルツ、練習曲の「革命」や「別れの曲」など、ショパンの曲は、多くのフィギュア選手が演技に使用しています。

 

「バラード第1番ト短調作品23」

 

1831~1835年、ショパンが20代前半のころに作曲した最初のバラードで、初期の代表作です。ショパンは、全部で4曲バラードを作曲していますが、その中でも特に人気が高いのが、この「第1番」です。

 

 

2002年公開のフランス、ドイツ、ポーランド、イギリス合作の映画「戦場のピアニスト」で使われたことでも知られています。

 

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宇野昌磨選手SP ヴァイオリン協奏曲集「四季」より「冬」

 

同じく2017/2018の平昌五輪シーズンで、宇野昌磨選手がSP(ショートプログラム)に選んだのが、ビバルディのヴァイオリン協奏曲集「四季」の中の「冬」です。

 

宇野選手はホームページで、この曲について「ショートプログラムは冬をイメージして、ビバルディの四季より『冬』にしました。冬のイメージですが、夏のアイスショーでも滑っていきたいと思います。」とメッセージを寄せていますね。

 

アントニオ・ビバルディ(1678~1741)

 

イタリア・ヴェネツィア出身のバロック後期の作曲家。バイオリニストでカトリック教会の司祭でもありました。音楽学校でヴァイオリンの教師をしていたこともあります。

 

ビバルディのヴァイオリン協奏曲集「四季」は、フィギュアスケート以外でも映画やドラマ、CMなどにもよく使われているので、聞いてみると「あっ!あの曲だ!」と思うことも多いと思います。

 

ヴァイオリン協奏曲集「四季」より第4番「冬」

 

ビバルディのヴァイオリン協奏曲集「四季」は有名ですが、実はこの「四季」というタイトルはビバルディ本人がつけたタイトルではありません。

 

ビバルディは「和声と創意への試み」という全12曲のヴァイオリン協奏曲集を作曲したのですが、この協奏曲集の第1曲「春」から第4曲「冬」の部分に、後から「四季」というタイトルがつけられるようになったのです。

 

※ヴァイオリン協奏曲集「四季」より「冬」は3つの楽章で構成されています。第2楽章、第3楽章もNAXOS JAPANの公式チャンネルで視聴が出来ます。

 

このヴァイオリン協奏曲集「四季」の第4番「冬」は、ソチ五輪でパトリック・チャン選手がフリープログラムで使用したことがあります。

 

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本田真凜選手FS 「トゥーランドット」から「誰も寝てはならぬ」

 

2017/2018のシーズンで、本田真凜選手がフリープログラム、宇野昌磨選手がショートプログラムに選んでいるのが、プッチーニの「トゥーランドット~誰も寝てはならぬ」です。

 

「誰も寝てはならぬ」は2006年のトリノ・オリンピックで金メダルに輝いた荒川静香選手がフリープログラムで使ったことでも有名なので、覚えている人も多いのではないでしょうか。

 

荒川静香選手のイナバウワーは流行語大賞にも選ばれましたが、「誰も寝てはならぬ」を2017/2018のフリープログラムで選んだ本田真凜選手も、イナバウワーを演技に組み込んでいるので大きな見どころのひとつです。

 

ジャコモ・プッチーニ(1858~1924)

 

宗教音楽家の家系に生まれ、14歳で教会のオルガニストになり、宗教音楽家の道を歩んでいましたが、ヴェルディのオペラ「アイーダ」を観て、オペラの作曲家になることを決意、数多くのオペラの名曲をのこしています。

 

プッチーニのオペラというと「蝶々夫人」も有名ですが、「蝶々夫人」は浅田真央選手が2016世界フィギュア選手権などで使っています。

 

オペラ「トゥーランドット~誰も寝てはならぬ」

 

19世紀末から20世紀初めのイタリア・オペラで最高の作曲家であるプッチーニの作品です。

 

プログラムに選んだのが、「トゥーランドット」とだけ紹介されていたり、「トゥーランドット~誰も寝てはならぬ」と紹介されていたりしますが、「誰も寝てはならぬ」というのは「トゥーランドット」というオペラの中のアリア(独唱曲)の曲名だからです。

 

 

プログラムの曲は、トゥーランドットの第1幕の曲からスタートして、途中からアリア「誰も寝てはならぬ」につながるという構成になっています。

 

 

この「誰も寝てはならぬ」はプッチーニが作曲したテノールのためのアリアの最高傑作と言われています。

 

美しくも冷酷非情で知られるトゥーランドット姫が、異国の王子カラフの愛と王子を慕う娘リュウの犠牲によって、真の愛に目覚めるまでを描いたプッチーニ最後のオペラ作品です。

 

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浅田真央選手FS 「ピアノ協奏曲第2番」

 

この曲も多くの選手がプログラムに使ってきた名曲です。1992年に伊藤みどり選手が銀メダルを獲得したアルベールビル・オリンピックのフリー演技で使ったのをはじめ、村主章枝選手や高橋大輔選手もこの曲をプログラムに使っています。

 

なかでも記憶に残るのは、浅田真央選手がこの曲をフリー演技に使った、2014年のソチ・オリンピックですね。

 

この曲でトリプルアクセルを見事に跳んで、終了後には感極まって浅田選手が流した涙は、多くの人の感動を呼びました。

 

 

セルゲイ・ラフマニノフ(1873~1943)

 

ピアニスト、指揮者としても有名な後期ロマン派のロシアの作曲家。モスクワ音楽院のピアノ科と作曲科で最高の成績を収めて、1年早く卒業しています。身長が198㎝と2m近くあり、手がものすごく大きく、左手で12度の音程を押さえることができたと言われています。

 

ラフマニノフの「エレジー(幻想的小品集第1曲)は、浅田真央選手が現役引退後初めてのアイスショーで滑る曲に選んでいます。

 

「ピアノ協奏曲第2番」

 

「交響曲第1番」が初演で大変な不評を買ってラフマニノフは自信を失い、神経衰弱状態になってしまい創作活動が出来なくなってしまいます。友人のすすめで、催眠療法を受けて療養し回復、その後に完成させたのが、この「ピアノ協奏曲第2番」です。

 

※「ピアノ協奏曲第2番」は3つの楽章で構成されています。第2楽章、第3楽章もNAXOS JAPANの公式チャンネルで視聴が出来ます。

 

ラフマニノフのピアノ曲は高度な演奏技巧が要求されますが、この協奏曲は難しいピアノ曲としてもよく知られています。

 

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フィギュアスケートでの出会いがクラシックとの出会いに!

 

選手の技と曲が一体になったフィギュアスケートの演技は迫力があり、綺麗で優雅、本当に感動します。

 

その素晴らしい演技を大きく盛り上げてくれて、また左右するのが、プログラムに使われている曲ですね。

 

私は、昔からクラシック音楽というものに全く興味がなく、知っている曲などほとんどなかったのですが、フィギュアスケートの演技に使われている曲に興味が沸いたのがきっかけで、今ではすっかりクラシック音楽のファンになってしまいました。

 

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ナクソス ミュージックストアのCD「銀盤クラシック」にはフィギュアスケートのプログラムで使われた名曲の解説やエピソードなどが紹介されたブックレットも同梱されています。

 

フィギュアスケートのプログラムに使われる曲は、演技の流れや時間に合わせて編集してあるので、「ああ、あの部分が使われているな~」と、自分が好きな曲のお気に入りのフレーズが使われていたりするのを聴くのが、最近では楽しみの一つになっています。

 

曲がつくられた背景や、作曲家の生い立ちを知ったり、曲の全体をじっくり聞いてみてから、フィギュアスケートのプログラムを観てみると、選手の熱い演技にますます感動!とてもお勧めです。

 

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