スマホのながら運転で違反?こんな場合もアウトになるの!?

 

スマホでキップ切られちゃったよ~」

「通話もメールしてないのにさぁ…」

 

私が勤めている配送関係の職場では、運転中のスマホで交通違反となり、「納得がいくいかない」など、こんな会話が交わされることがあります。

 

交通違反をすると会社に始末書を提出、状況によっては、減給や乗務停止のペナルティーもあるので大変です。

 

道路交通法では「運転者の遵守事項」として、車を運転する場合は停止しているときを除いて、手に持って操作したり通話したり、画面に表示された画像を注視してはいけない、と規定(第71条第5号の5)されています。

 

運転中のスマホや携帯電話では…

  • 「保持」だと点数1点、反則金が6,000円
  • 「交通の危険」があったと判断された場合は点数が2点、反則金が9,000円

となります。

 

日ごろから会社で指導されていて、違反や事故はドライバーにとっては命取りですから、運転中のスマホには気をつけているはずですが、ときどき反則切符を切られたりするのです。

 

もろに手に持って通話していた、メールやゲームをしていたなどの違反は無いのですが、「ちょっと見た」「ちょっと触った」というようなケースが多いのです。

 

一見、大丈夫そうと思われるものでも、違反になる場合とはどんなものか、対策としてはどうすればいいか、についてまとめてみました。

 

スマホのナビを起動して運転

 

スマホのナビアプリは、道路などの地図データが最新のもので、わりと見やすい…ということもあり、カーナビとして使っている人が、私のまわりでもけっこういます。

 

「通話やメールをしているわけじゃないから、カーナビとして使う分には、問題ないでしょう?」

 

もちろん、カーナビとしてだけ使っている分には、「スマホを使用していた」とか「注視していた」ということにはなりません。

 

ところが、道が分かりにくかったり、ナビの設定を変えようとしてスマホを手に取った…とか、走行中に「SNS」のメッセージやメールが入ったので、確認しようとして、いつものくせでスマホを手に取ったら…取り締まりをしているところだった!

 

通話もメールもしていないと主張したものの、「表示された画像を注視していた」と言われて、結局、違反切符を切られてしまった…という話をよく聞きます。

 

スマホをカーナビとして使う場合…

  • 「画面を注視していた」ということになるので、手に持った状態でナビを使わない
  • 車載用のホルダーやスタンドにセットして、音声案内で使う

ようにしましょう。

 

 

また、スマホをホルダーにセットして使う場合、フロントガラスには固定するのではなく、ダッシュボードやエアコンの吹き出し口にセットするタイプのものを選びましょう。

 

「道路車両運送法」の「保安基準」では、

  • 「テレビやETCのアンテナ」
  • 「車検の有効期限のシール」
  • 「法定1年点検のシール」
  • 「ドライブレコーダー」

など、フロントガラスに貼りつけてもよいものと、貼りつけが可能な範囲が決められています。

 

フロントガラスに貼りつけてよいものの中に、スマホは入っていないため、厳密には「保安基準」に反することになるので注意が必要です。

 

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赤信号など停止中にスマホを操作

 

道路交通法では、車を運転する場合「停止しているときを除いて」、携帯やスマホを通話のために使用したり、表示された画像を注視しないこと、と決められています。

 

赤信号などで停止中にスマホをいじるのは、「停止しているとき」なので問題ないはずですが、実際には、信号待ちの時にスマホをいじっていて反則切符を切られた、という人もいます。

 

考えられるのは…

  • 停止している間にスマホを操作している最中に、前の車が少し進んだので、ちょうど、そのまま続いて前進したところだった

 

  • 信号が変わって車を発進させる瞬間に、まだスマホを手に持っていた

 

  • ギアを「P(パーキング)」に入れずにフットブレーキで停止中、スマホをいじっていて、気づかないうちにクリープ現象で車がちょっと動いていた

 

など、自分では止まっていたつもりでも、完全には停止していなかった、というようなケースです。

 

 

判断がグレーな感じもしますが、いくら「走行中ではなかった」「信号待ちで停止していた」などと言っても、「わかりました」とはならないでしょう。

 

道路交通法で定められている「車を安全に操作する義務」「安全を確認する義務」を怠っていた…ということで、「安全運転義務違反」に該当すると判断されてしまえば、それまでです。

 

走行中にはスマホを触らないようにしているという人でも、信号待ちなどの停止中に画面を確認することはよくあると思います。

 

赤信号での停止中の操作ではあっても、

  • スマホを確認するのは最小限度にして、メールの返信などはやめておいて、後で「停車」したときにするする
  • オートマ車はパーキングブレーキにしておく、マニュアル車はサイドブレーキを引いておく

ようにしたほうが良いでしょう。

 

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充電器にスマホを接続

 

会社のある同僚は、運転中にスマホを充電しようとして、充電器にスマホを接続したところ、パトカーから停車するように言われて、反則切符を切られたそうです。

 

「通話していたわけもないし、画面も見ていない」と言って、30分ほどやり取りしたようですが、判断がひっくり返ることはなかったとのことです。

 

「充電しようとしていた」か「画面を注視していた」かはわかりにくく、運転中に視線が前方から逸れてスマホの方を見ていた、と言われると覆すのは難しいようです。

 

 

取り締まりを受けたのは夜だったそうですが、夜間は車内も暗く、電源に接続したときに画面が明るくなり顔が照らされるので、外から見ていてもわかりやすく「注視していた」と言われて、違反切符を切られるもとになります。

 

画面を見ることはないとしても、走行中、特に夜間は充電器につなぐなどの操作を含め、絶対にスマホを触らない方が安全です。

 

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ハンズフリーで通話

 

運転中は、なるべく電話を使わないようにする…といっても、仕事などの要件で急ぎの連絡が入るため使わざるを得ないという人もいます。

 

スマホを手に乗せてスピーカーで通話している一般ドライバーをよく見かけますが、取り締まりをしていたら、アウトになる可能性「大」です。

 

車内で通話をすることがある場合は、「ハンズフリーマイク」を使うことをお勧めします。

 

配送など、一日中、仕事で車に乗っていて、会社などから電話で連絡の入ることが多いプロドライバーの間では、けっこう前から使われています。

 

以前は「ハンズフリーマイクで通話していて反則切符を切られた」ということがあったようですが、これは、都道府県によって運転中のイヤホンやヘッドホンの使用が条例で禁止されていることに関係していると思われます。

 

イヤホンやヘッドホンで音楽などを聴いていると、緊急自動車のサイレンや、パトカーや白バイからの指示が聞えない危険があるというのが理由ですが、ハンズフリーのイヤホンマイクも同じだと判断されたのでしょう。

 

最近では、運転中のイヤホンやヘッドホンが条例で禁止されている都道府県でも、ハンズフリーマイクについては別であると周知されていて違反になることはないようです。

 

ただし、ハンズフリーマイクを使う場合には、

  • 両耳タイプのものではなく、片耳のイヤホンタイプのものを選ぶ
  • ハンズフリーでも、なるべく通話が長くならないようにする
  • 通話中は注意力が落ちるので、交差点の右左折時などは、出来れば通話を中断する

ようにしましょう。

 

両耳タイプのハンズフリーマイクの場合、イヤホンで音楽を聴いているのと同じだと判断されて違反になる可能性がまったくゼロとはいえません。

 

またハンズフリーを使用していても、通話に集中していて安全確認が出来ていなかったり、標識を見落とすなど、危険な状態だと判断されて違反になることも考えられます。

 

ハンズフリーでの通話をしながらの運転については、JAFが実施した、一般のユーザーを対象にした「ながらスマホ」の実験動画の中に実例がでています。

 

 

この実験動画に出てくるように、ハンズフリーでの通話でも「飛び出し」を避けることができなかったり、ブレーキのタイミングが遅れるなどの危険が十分にあります。

 

取り締まりで違反になることもですが、事故を引き起こす可能性も十分あるので、ハンズフリーでも短めの通話を心掛けることが肝心です。

 

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違反よりももっと怖いのは…

 

運転中の通話やゲームではなくても、「保持」や「注視」していたということで、交通取り締まりで違反になった!という話はいくらでも耳にします。

 

取り締まりから身を守るには、「運転中にはスマホを使わない、触らない」のが一番ですが、ナビや通話で使わざるを得ないときもあります。

 

私自身も、毎日、朝から晩まで仕事で車を運転しているので、仕事での急ぎの連絡など、スマホや携帯を使うことがあります。

 

会社からの指導では、仕事の連絡で着信があっても、運転中の場合は電話に出ないようにして、安全に停止できる状態のときに折り返し電話する、ということになっています。

 

私は会社のルール通り、運転中に電話に出たり、かけたりすることはありませんが、ある時から通話もメールも関係なく、とにかく「走行中にスマホを触らない」ことを徹底するようにしました。

 

それは、私の勤務する会社で、ドライバーを対象に定期的に行われる安全講習で、ドライブレコーダーに記録された同業者の実際の事故動画を見る機会があってからです。

 

 

一瞬、前方から目をそらした次の瞬間や、手元の伝票にちょっと目をやったときに、車やバイク、自転車と衝突したり巻き込む場面と、車内で聞える衝突音やドライバーの声が生々しく再生されるのです。

 

以前は通話をしたり、メールの着信を確認するのに画面に目をやったことも、正直ありましたが、たまたま事故を起こさなかっただけで、どれだけ危険な状態だったかが実感としてわかりました。

 

点数を取られたり、反則金はもちろん痛いことですが、それよりもスマホがもとで重大事故…なんてことになったら、本当に取り返しがつきません。

 

運転中のスマホは対策として…

  • ナビは音声案内にして使う
  • 画面の確認は、ブレーキを引いた状態で完全に停止しているときにする
  • 通話は片耳タイプのハンズフリーマイクで手短にする

など、最小限に使うことを意識しましょう。

 

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