医療費控除を受けると住民税は還付されるの?いつ頃戻る?

 

「確定申告で医療費控除を受けたんですが、住民税って戻ってこないんですか?」

 

会社からの帰り道、後輩から少し困った感じで、携帯に電話がかかってきました。

 

確定申告で医療費控除を受けて、所得税は還付になって振り込まれたのに、住民税が戻ってこないので教えてほしいというのです。

 

医療費控除を受けるのも、確定申告をするのも初めてだったので、てっきり提出した書類に間違いがあったのでは?と、心配になったようです。

 

そこで私は、確定申告で医療費控除を受けたら住民税は安くなるのか、なるとしたら、いつどのようになるのかなどについて、説明することにしました。

 

 
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医療費控除で住民税は安くなる?

 

医療費控除を受けるため、確定申告の書類を準備していても、けっこうわかりにくいことがあるものです。

 

確定申告が終わって、いざ所得税の還付金が戻ってきたときも、「あれ?住民税は?」 思ったりします。

 

自営の仕事で、毎年確定申告をしている人は別としても、医療費控除など、申告することがまれな、サラリーマンにはわかりづらいものです。

 

医療費控除を受けるために、確定申告の書類を手順にしたがって記入していくと、所得税安くなるのが、計算しながらわかります。

 

では、住民税はどうなっているのでしょう?

 

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実は所得税の確定申告をすると、税務署から市町村の方に申告の内容を通知するので、自分であらたに住民税の申告をする必要は無いのです。

 

医療費控除を申告して、申告する所得の金額が少なくなれば、その金額に応じて所得税だけ でなく、住民税も計算されて安くなります。




 

住民税はどのように戻るの?

 

確定申告で医療費控除を申告すると、後からハガキが届いて、しばらくすると振込口座に所得税の還付金が振り込まれます。

 

所得税は、「所得税の源泉徴収税額表」というもので、決められている額を毎月の給料や賞与から天引きします。

 

そして、12月の給料の額が出たときに年末調整をして、天引きした税金に過不足があれば、12月の給料で調整をします。

 

医療費控除などの申告がある人は、さらに定申告をすると、再度過不足が計算されて調整されます。

 

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では医療費控除を申告して、申告する所得が下がった分の住民税は、どのようにして戻るのでしょうか?

 

住民税は還付金という形では戻らずに、確定申告したあと、その年の6月からの住民税金額で調整されます。

 

住民税は、その年の所得、その月の給料の額からではなく、前の年の所得の額から税金を計算します。

 

前の年の所得をもとに計算され、新しい金額の住民税は6月か天引きが始まります。

 

このように、住民税は前の年の所得をもとに しているので、年があけて税金を振り込みで 戻す(還付する)のではなくて、6月からの天引きの金額で調整をするのです。

 

 
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どのように安くなるの?

 

住民税は、都道府県民税と市町村民税を合わせたものです。

 

都道県民税も、市町村県民税も、それぞれ一律で課税される均等割と、課税所得の金額によって課税される所得割があります。

 

 

市町村
 民税

都道府
県民税

合計
所得割 6% 4% 10%
均等割 3,500円 1,500円 5,000円

 

※均等割は、平成35年までの臨時特例法の対象期間の金額です。

※一部の自治体は、均等割の金額が異なります。(名古屋市・神奈川県・仙台市・横浜市など)

 

「均等割」は一律でかかるものなので、医療費控除を申告して安くなるのは、「所得割」の部分です。

 

一部の自治体を除いて、「所得割」は市町村民税4%、都道府県民税6%の、「合計10%」なっています。

 

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計算上、給料などの所得金額や他の所得控除(扶養控除や保険料控除など)の金額が、すべて同じだとすると、単純に医療費控除の金額の 「10%」分、所得割が安くなることになります。

 

もしも、医療費控除の金額が「6万円」だとすると、「6万円」の10%=6,000円が、住民税で安くなる分です。

 

市町村民税が4%なので「2,400円」、都道府県 民税が6%なので「3,600円」です。

 

この金額は一年間の金額なので、毎月の給料 から天引きされる金額としては、

 

市町村民税 2,400円÷12=200円

都道府県民税 3,600円÷12=300円

 

となり、

合計で「500円」が安くなる計算になります。




 

過去の医療費控除の分はどうなる?

 

前の年に、医療費がかなりかかったので、 医療費控除を申告するとします。

 

年明けに確定申告をすると、所得税はひと月くらいすると振り込みになり、住民税は次の6月からの分に減税分が反映されます。

 

では、一昨年など過去の分の医療費控除を申告した場合、住民税はどうなるのでしょう?

 

医療費控除などの所得控除は「還付申告」 いって、5年前までの分について申告が可能 です。

過去の分の医療費控除の記事はこちら

 

所得税は確定申告をすると、その年の分の所得と税金の額から還付される額が計算されて、「還付金」として口座に振込みになります。

 

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前年の分の住民税の減税分は、振り込みにはならず、次の時期からの住民税の金額で調整されますが、過去の分は違います。

 

過去の分の住民税が、医療費控除などで減税になった場合は、次の時期の住民税で調整することはしないで振り込みをして戻します。

 

住民税の場合は「還付金」ではなく「過誤納 金」といい、「還付加算金」という利息分がついて戻ってきます。

 

手続きとしては、通常の「確定申告」の流れと 一緒です。

 

税務署で、所得税について過去の分の確定申告(還付申告)をすると、税務署から市町村役に通知が行きます。

 

後日、「還付通知書」や「過誤納金還付通知 書」という書類が届きます。

 

過誤納金還付請求書2

 

通知書の中に、「過誤納金還付請求書兼振替依 頼書」という書類があるので、記入、押印して、役所に返送すると、過去の住民税の減税分が振り込みになって戻ってきます。




 

まとめ

 

「医療費控除」というと、「控除になるのは、10万円を超えた分でしょ?」とか、「数千円分を申告してもねぇ…」という人がいます。

 

でも、医療費控除を申告して安くなるのは、所得税だけでなく住民税も減税になります。

 

放っておけばそのままですし、申告しない限り戻ってくることはありません。

 

私は、ある年、医療費がけっこうかかったのですが、そのことで「医療費控除」を知り、確定申告をしたのです。

 

申告をして所得税が戻りましたが、住民税振り込まれるわけではないので、「還付になった」という実感がわきませんでした。

 

ですが、6月の給料明細の控除欄を見たときに、住民税の金額が少し下がっていて、ちょっと得をした気分になりました。

 

今年(平成29年)から3年間、医療費に関係する所得控除、「セルフメディケーション税制」という新しい制度が始まりました。

 

市販されている「OTC医薬品」を購入した費用が、年間で12,000円を超える分について、確定申告で所得控除が受けられます。

「セルフメディケーション税制」についての記事はこちら

 

今まで、「医療費控除」はあまり関係がなかったという人も、対象になる可能性が十分にあります。

 

医療費だけでなく、市販の医薬品を購入するときには、念のためレシートをとっておくようにしましょう。

 

 
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