年末調整はどうする?アルバイトを掛け持ちの場合は?

 

『ねえ…年末調整どうすればいいの?』

『夏からバイトを掛け持ちしてるんだよね…』

 

遠方の大学に入学して、離れて暮らしている息子から、本当に久しぶりに電話がかかってきました。

 

てっきり単位が足りなくなりそうだという話かと思って、よく聞いてみると…

 

学校に通いながらアルバイトをしているのですが、バイト先で年末調整の書類を出すように言われ、教えてほしいことがあるとのことでした。

 

掛け持ちで新しいアルバイトを始めたのですが、年末調整は両方でやるものなのか、片方でやってもらうのか、もう片方はどうすればいいのかなどが、わからないようでした。

 

めったに連絡をよこさない息子が電話をしてきたということは、相当困っているのだろうと思い理由をきいてみたところ…。

 

息子はつきあっている彼女から、年末調整ついて教えてほしいといわれ引き受けたものの、実はよくわからず自信がなくて、私助けを求めてきたのです(笑)。

 

これは、息子の一大事!

 

私は、掛け持ちでアルバイトをしている場合年末調整について、早速、電話で助け舟を出してやることにしました。

 

 
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年末調整は一つのバイト先でのみ

 

アルバイトや会社員などの給与所得の人は、毎月の給料からおおよその金額で、税金が天引きされています。

 

年末調整は、扶養や保険の控除などを含めて計算して、その年に納める税金(所得税)を確定し、天引きされていた分との差額を調整する手続きです。

 

年末調整を受けるためには、勤め先に「扶養控除等申告書」という用紙を提出することに、なっています。

 

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実はこの「扶養控除等申告書」は、一か所の勤め先にしか出すことはできない決まりになっています。

 

掛け持ちでアルバイトをしている場合、年末調整はそのうちのどちらか片方でのみ受けて、もう一方では年末調整は受けないということになります。




 

「申告書」を提出しているバイト先では?

 

会社が、アルバイトを雇うときは、原則、「扶養控除等申告書」を、入社書類などと一緒に、本人から提出させる、決まりになっています。

 

アルバイトを掛け持ちしている場合には、給料が多いメインになる方のバイト先に、この「扶養控除等申告書」を提出します。

 

この「扶養控除等申告書」が提出されていると、毎月の給料を計算するときに「源泉徴収税額表」の「甲欄」の金額をもとに、天引きする所得税を計算します。

 

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「税額表」の「甲欄」で所得税を計算する場合、給料が88,000円未満の月は所得税を引きません。

 

88,000円を超えている月は、その金額に対応する所得税を給料から天引きします。

 

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給料から天引きされた所得税は仮の金額で、最終的には一年間の給料を合計して、その金額から納める税金を計算します。

 

納める所得税を計算する上で、給料の総額から差し引く「所得控除」という枠があり、一定の金額までは税金がかからない仕組みになっています。

 

学生のアルバイトに関係する所得控除
基礎控除 38万円
給与所得控除 65万円
勤労学生控除 27万円

 

誰もが税金を免除される「基礎控除」、アルバイトなどで「給料」をもらっている人のため「給与所得控除」を合わせて、合計103万円までは税金がかかりません。

 

勤労学生控除の適用を受ける場合には、合計で130万円まで所得税がかかりません。

 

アルバイトの給料から所得税が引かれている月があっても、年間で103万円以下なら、年末調整で計算しなおして戻ってくることになります。

 

 
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掛け持ちのバイト先では?

 

掛け持ちでアルバイトをする場合、本来ははじめに「掛け持ち」になることを、2つ目のバイト先に伝えます。

 

そして、こちらのバイト先には「扶養控除等申告書」は提出しません。

 

すると2つ目のバイト先では、毎月の給料の計算のときに「源泉徴収税額表」の「乙欄」に出ている金額で所得税を天引きします。

 

こちらは「103万円の控除の枠」には関係がなく、「甲欄」で引かれる所得税よりも高い税率になっています。

 

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また、「乙欄」の場合は給料が88,000円未満でも、給料に対して3.063%を掛けた金額が天引きされます。

 

「乙欄」で所得税が引かれている場合には年末調整はないので、税金は天引きされたままになります。

 

「乙欄」で天引きされた所得税は、メインのアルバイト先の一年間の給料と合計して計算しなおして、多く払っていた分は確定申告をすると戻ってきます。




 

確定申告をする

 

掛け持ちでアルバイトをしている場合には、「確定申告」をして、両方の給料から一年間の税金の額を確定させることになります。

 

それぞれのバイト先の一年間の給料の金額が確定すると、「源泉徴収票」が発行されます。

 

それぞれのバイト先から「源泉徴収票」をもらったら、「確定申告書」を記入して、源泉徴収票と一緒に税務署に提出します。

 

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2つのアルバイト先の一年間の給料を足した金額が「103万円」を超えていても、確定申告の義務はありません。

 

申告の義務はありませんが、「天引きされている所得税」があった場合は確定申告することによって、その金額が「還付金」として戻ってきます。

 

この金額は、源泉徴収票の「源泉徴収税額」いう欄を見ればわかります。

 

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確定申告の提出の仕方はこちらの記事へ

 

 
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こんなとき、どうする?

 

実際にアルバイトをしていると、バイト先によって、いろいろなケースが出てきます。

 

掛け持ちでアルバイトをしている場合には、申告書を両方のバイト先に出してしまった、または出すか出さないかで対応に悩む…というようなことがあると思います。

 

このような、年末調整でありがちな「ちょっと困ってしまうケース」について、「どうすればいいか」についてまとめてみました。

 

両方から「申告書」を出すように言われた

 

掛け持ちしているそれぞれのバイト先から、「扶養控除等申告書」を提出するように言われたら…?

 

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「保険料控除等申告書」は一か所にしか出せないことになっているので、片方のバイト先には「もう一つのバイト先に申告書を提出している」ことを伝えましょう。

 

一年間の給料の総額が出て、それぞれのバイト先から「源泉徴収票」が発行されたら確定申告をします。

 

掛け持ちのことが言いにくい

 

それぞれのバイト先から「申告書」を出すように言われたけれど、掛け持ちでアルバイトをしていることは言っていないので、どちらにも知られたくない…。

 

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この場合には、「自分で掛けている保険があって、控除証明書を再発行してもらっているので、自分で確定申告をします。」と言えばいいでしょう。

 

同じように、両方のバイト先から源泉徴収票が出たら、自分で確定申告をしましょう。

 

両方のバイト先で年末調整されてた?

 

よくわからないままにバイト先で書類を提出して、そのままにしていたら、どうやらそれぞれのバイト先で年末調整をしてくれていたみたい…。

 

この場合には、掛け持ちしているそれぞれのバイト先で、「税額表」の「甲欄」で所得税を天引きしている可能性があります。

 

そうすると、本来納めなければいけない金額よりも少ない額で、所得税が天引きされていることになります。

 

納める税金が不足しているので、必ず、確定申告をして追加で徴収してもらいましょう。

 

多く納め過ぎた税金を還付してもらうかもらわないかは本人の自由ですが、不足している税金を納めないままでいると、税法に違反することにもなるので注意しましょう。




 

確定申告で調整すれば大丈夫!

 

掛け持ちでアルバイトをしている場合に、定申告をした方が良い、また申告しなくてはならないのは…

  • 掛け持ちのバイト先の両方の給料が、「甲欄」で計算されている
  • 年間で103万円(130万円)の範囲内だが、所得税が引かれている月がある

場合などです。

 

また中には、給料の金額にかかわらず「アルバイトの人の年末調整はしない。という会社もあります。

 

このような場合は、自分で忘れずに確定申をしましょう。

 

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確定申告は年末調整とは違って、自分で税務署に書類を提出しなければいけません。

 

自分で確定申告をしないと…

  • 納め過ぎている場合、還付を受けるには、申告しなければ還付金は戻らない。
  • 税金が不足している場合は、申告しないままにしていると、税法に違反することになる。

 

掛け持ちでアルバイトをしている場合は、両方の源泉徴収票で金額を確認して、確定申告が必要な場合は忘れずに済ませるようにしましょう。

 

 
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